インシデント対応とは何か(全体像をつかむ)
この教材でわかること:「インシデント対応」とはそもそも何を指す言葉なのか、そして何か起きたときに落ち着いて行動するための基本的な流れです。
このカテゴリ「インシデント対応」では、改ざんや不正アクセスといった問題が起きたときの対応を取り上げます。まずは、具体的な手順に入る前に「インシデント対応」とは何を指すのか、全体像をつかんでおきましょう。
「インシデント」とは
セキュリティの分野で「インシデント」とは、情報の漏えいや改ざん、サイトが使えなくなるといった、情報セキュリティ上の問題となる出来事のことです。IPA(情報処理推進機構)が中小企業向けに公開している手引きでも、こうした出来事やそれにつながる可能性のある事象を指す言葉として説明されています。
なぜ「計画がある」ことが重要か
多くの事業者は、インシデントが実際に起きてから初めて「何をすればいいのか」を考え始めます。しかし、混乱した状態でその場だけの判断をすると、かえって被害を広げてしまったり、対応すべき記録を消してしまったりすることがあります。完璧な計画がなくても、「まず誰に報告するか」「どこに相談できるか」をあらかじめ決めておくだけで、いざというときの対応は大きく変わります。計画が「ある」ことそのものが、「ない」状態より確実に備えになります。
基本の流れ:気づく→落ち着いて確認する→記録する→相談する
IPAの手引きは、インシデント対応を大きく「検知・初動対応」「報告・公表」「復旧・再発防止」の3段階に整理しています。この教材では、特に最初の「気づいてから相談するまで」の流れをシンプルに押さえておきます。
- 気づく:サイトの見た目がおかしい、お客様から使えないという連絡があるなど、何らかの異変に気づく
- 落ち着いて確認する:慌てて電源を切ったりファイルを消したりせず、何が起きているかをまず確認する
- 記録する:気づいた時刻や状況を書き残しておく。後の原因調査や相談時に役立ちます
- 相談する:自社だけで判断せず、管理会社や専門の窓口に相談する
具体的に何をすべきかの詳しい手順は、教材「インシデント発生時の初動対応」でくわしく解説しています。
何をすべきか(まとめ)
- 「何か起きたら、まず誰に報告するか」を今のうちに決めておく
- 慌てて機器の電源を切ったり操作したりしないことを、社内で共有しておく
- 相談できる窓口(管理会社など)の連絡先を、すぐ分かる場所にまとめておく
次に読む
インシデントの多くは「気づく」のが遅れることで被害が広がります。次は「サイト改ざんの早期発見方法」で、早く気づくための具体的な方法を見ていきましょう。
参考にした公開情報
この教材は公開情報をもとに、セキュリティ担当がいない方にも分かるよう編集部がまとめたものです。個別の事案の安全を保証するものではありません。
